花房山~高地谷直降
2010年春、樽谷~花房山への直登直降を試みましたが、復路は藪の猛襲にルートファインディングが歯が立たず、登山道で下山した経験がありました。
花房山~樽谷の直降に必ず再挑戦する、と思っていましたが、
ヤマビル、マダニ、濃い藪の波状攻撃という嫌な思い出を中々忘れることができず、
当時から5年経った今頃に嫌な部分だけをようやく忘れてきて、再挑戦したくなってきました。
今回、往路はモレ谷林道から花房山へアプローチし、復路で花房山~樽谷の直降を目指しました。
前回と比較して、小津集落の端に鉄筋で作ったゲートが設置されているのに気づきました。
入山禁止と書かれていますが、施錠はされていないので、通行時に手で開けねばなりません。
高地谷の林道で法面崩落箇所がありましたが、川沿いを迂回可能です。
モレ谷林道は雑草が生い茂ってきていました。
ルート
写真
花房山へのアプローチ。
手前に法面崩落箇所の上部。
いい天気で暑いです。
モレ谷林道から花房山縦走路への入り口。
藪で埋もれつつあります。
自然に還りつつあるモレ谷林道。
花房山縦走路に出ました。
ミズナラ。
花房山頂上から。
縦走路。
12:30 藪に取り付きました。
足元に所々獣道が現れました。
明瞭な獣道。
ブナ。
藪の隙間から見える花房山~雷倉の縦走路。
獣道。
頭上は低いが、踏み跡はしっかりしている。
下る尾根。
高地谷に降り立ちました。
毛虫が飛来してきました。
今日は本当に毛虫が多かったです。
体に取り付いていたマダニ。
法面崩落現場。
感想
直降にあたっては、濃い藪でルートファインディングができなかった事態に対する対策は
思いつかないままでした。
再挑戦しようとしたものの、本当に達成できるのだろうか?
少なくとも、山行時間を十分に確保しようとは思っていました。
しかし結局、直降の取り付きが12:30になってしまい、
前回に取り付こうとした時刻13:30と大して変わらなくなってしまいました。
取り付き予定地点で藪の壁を目の前にし、登山道で帰りたい自分としばし対峙しました。
今日は風邪引いててなんか熱があるからしんどいし、
もう12:30になってしまった。登山道で帰ろうかな。
前回と比較して今日は暑くて、水を結構飲んで、予定より多く消費した。この先水は不足しないだろうか。
前回にはいなかった毛虫が結構いて、気分が乗らない。
しかし相応の理由がない限り諦めたくない。
今日は花房山~樽谷の直降を目的としてやって来た。
前回経験した困難に打ち勝ちたい。
絶対に負けない。
不安はいくつもあるものの、振り切って藪に潜り込みました。
藪は確かに濃かったですが、前回と比較して藪が薄く、動きやすい印象を受けました。
まだ梅雨入りしていないせいかもしれません。
しかし足が地面につかないほどの藪は健在で、しんどいことには変わりありませんでした。
遠くを見渡せないので、GPSを見ないとルートもわからないのも相変わらずでした。
結局GPSを常に見ながら進むしかないのか。
常にGPSを見る降り方では時間がいくらあっても足りない。
ふと頭上を見上げてため息をつくと、木の生え方が気になりました。
地図上では、崖と尾根がありますが、尾根の方向に進まなねばなりません。
崖には木は生えないので、木の向こうに木が生えてなければおそらく崖で、
木の向こうに木が生えていて、それが段々低くなっていれば、尾根の可能性が高いと思いました。
とりあえずそのようにして少し登り、尾根を目指しました。
尾根にたどり着いてからは、尾根を下らねばなりません。
尾根は方向性に乏しい形をしていて、進路が明確ではありません。
木に少し登ってみると、木々の合間から明瞭な尾根が見えました。
地図を確認すると、下るべき尾根であることがわかったので、
その尾根を目指して、外れないように直降しました。
下っているとわかったのは、獣道が途切れ途切れではありますが
結構続いていて、濃い藪の中にいてはそこを通ると下りやすい。
ある程度の高度まで下ると、獣道の幅が広くなったり、
頭上の枝もそれほど差し交わさなくなってきて、かなり歩きやすくなってきました。
樽谷へ下る尾根を行くには、途中から方角を変えねばなりませんでしたが、
獣道を進みたい好奇心に負け、花房山~高地谷を直降しました。